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2011年11月8日
横浜市のN様から
100kmウォーキング
還暦記念で4回目の挑戦
(No.1600)
還暦記念で4回目の挑戦 神奈川県横浜市 N 1600番

 1ヶ月先の還暦記念にと4回目の100キロに参加した。山ほどの不安があったが「やらずに悔いを残すより、やって悔いが残る方を選びたい!」と応募した。それにしても、受付開始から10日程で定員3800名となる人気の高さは凄過ぎる。何故?参加は決めたが今夏も異常で夜も暑く、恒例の事前80キロウォークも70キロに短縮。仕事は1年前以上に多忙で平日練習は無理で、土日に13駅を歩いてから電車に乗って会社に行くという、友人曰く「馬鹿じゃないの?」と呆れる状況下で10月8日行橋正八幡宮に立った。「いよいよだ!」と武者震いの自分を冷静に見つめている別の自分がいる事に気付いた。何故、二人?
 密かに夢の17時間台を狙って順調に進む。が、昨年同様に15キロで眠くなる。100円飲料での渇も効かず23キロ辺りでやっと調子が戻りほぼ予定通りに中津到着。出発直前に、途中迄一緒に歩いていた連れから「まもなく中津に入りまーす」の元気な携帯の声。驚嘆と拍手で迎え一緒に出る事に。弥次喜多珍道中開始である。TOTOにも初めて寄った。梨は今回もとても美味しかった(感謝)。ブラブラ珍道中で17時間台は無理となるも連れと歩く面白さもあり1時間半遅れで宇佐到着。遅れよりも足が大変で、中津まで靴紐を緩めにしたのが悪く両足のかかと横に肉刺が出来て60キロで左が潰れた。宇佐CPで靴を脱ぐと500円玉より大きい肉刺が破れ靴下を真赤に染めていた。連れは仰天し「これじゃ歩けないよ。リタイヤしたら?」と言う気遣いの言葉も耳に入らず「小生の100キロにリタイヤの文字は無し!」と精神力で耐える事にする。宇佐を出るのが1時近くになる。古くて眠い勘ピュータがゴール21時間をはじき出して驚愕。一緒に出た連れに「先に行くよ」と猛烈に歩き出す。肉刺の破れた左足は猛烈に痛く顔が歪む。我慢して1キロ進むと不思議に痛みがなくなり快調な足取りで、いつもは眠くて仕方がない立石峠を一気に越える。この苦しい時の会社仲間の応援は実に心強く有難い。夜中に起きて応援してくれる仲間に感謝しながら、その応援をエネルギーに換えて暗闇を進む。今回完歩出来たのは、遠く東京から応援してくれた仲間がいたからと思う。
 いつも真っ暗で孤独で黙々と歩を進めるこの時間帯は、今の自分や過去を見つめ直す事になる。歩き始めてからの事や、その前の申し込みや練習、今迄歩んできた人生の出来事等、どんどん溯って考えるのである。一つ一つに反省や悔い、喜びや幸せがあって一喜一憂をしながら、そして、今歩いている事を悔いて、逆に歩ける事に幸せを感じるのである。立石峠の下り5キロは今迄の、そして今の自分と向かい合う「人生振返り道」である。急に76キロで現実に戻された。「ぜんざい」の休憩所である。ここにきての美味しいぜんざいは疲れた身体にぴったりで、今回この場所に移ったのは大ヒットだと思う。でもボランティアの方のご苦労にはいつも頭が下がります。感謝!感謝!です。
 七曲りの登りで苦しさが頂点に達し、下りも頑張るが足は最悪で80キロで右足の肉刺が潰れた。夏の70キロでは全く出来なかったのに何故?と考えながら5時21分に日出到着。ぜんざい休憩を入れての4時間21分は、この区間最速である。給水をして25分に出発。まだ20時間越えの不安が残り、8時迄のゴール目標で「別府湾死のロード」も気力で進んでいく。途中で三ツ矢サイダーを口にした時に「もう20時間を越えてもいいか・・」と自分に負けて速度が落ちた時がある。少しして「此処まで頑張ったのにこれでいいのか?」「今、頑張らねばいつ頑張る!」と別の自分が現れて叱咤激励されペースを戻した。歩幅が小さくなるのを回転で補いペースをキープ。5キロ、4キロ、3,2,1キロ、やっとゴール。7時43分。今年も「やったー!!」と叫んだ。
 記録は19時間30分で昨年より遅く目標の17時間台もほど遠い結果だったが、途中の弥次喜多珍道中や宇佐からゴール迄の驚異的な歩きは、過去3回には無かった100キロの楽しさと自信が経験出来てよかった。申込み時の何故?スタート時の何故?について、今回初めて分かった気がする。それは、この紙面では語れない程奥が深いものである。こんな事があった。七曲りの手前で先の人に追いついた時に「小気味良い足音で快調ですね。羨ましいです」と言われた。これが人生で『隣の芝生は青く見える』の典型だろう。「いやいやしんどいです。頑張ってください、ファイトです」と答えた。苦しいのは自分だけではなく皆苦しいのだ。けれど一生懸命頑張って踏ん張っているのである。
 何故、あんな苦しい思いをしてまで大勢が100キロを歩くのだろうか?1年に一度、自分の中の弱さと強さを知り、苦しさを乗り越えていく強さを再認識する事。精神耐久力の試験。「誇りは鼻先にぶら下げるものではなく、苦しい時の杖なんです」は好きな言葉であるが「100キロ完歩は苦しい時の杖」なんだと思う。そしてこの杖を得る為に歩くのではないだろうか。少々の苦難なんかは何でもない様に思える杖。100キロを歩いた勇者は苦行を乗り越える力を得るのではないだろうか・・・・。
 以前は、この100キロにただ参加する様にまわりに言っていたが、今は違う。この大会の良さや自分の思い・経験を語る様にすると、3人の方が参加してみようかと言ってくれた。一人の方は家族で参加してみようかと。そう、参加すればわかるが、この大会は家族や仲間の絆、人への感謝を醸成する大会なのだ。何でもそうだが、言われて動くのと自ら動くのとでは大きな違いがある。是非、自分を見失いそうな方、自信をつけたい方、自分自身をよく知りたい方には参加をして、何かを得て戴きたい。この大会は何かを自分にくれるものだから。大会運営の皆様、ボランティアの皆様、協賛の方々、今年も大変お世話になりました。有難うございます。この大会が益々盛況でいつまでも続く事を祈念しております。感謝、感謝は同じながら、今までとは一味違った4回目の完歩でした。
横浜市 N
4度目の挑戦、お疲れ様でした。還暦ウォーク達成ですね!

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